熱愛発覚中
ふと目の前の鏡に視線を向けると、美しく着飾っている私と目があった。
「…何も言われなかったな」
鏡の中の自分に向かってそう呟いたら、涙が出てきそうになった。
美しいドレスに美しくメイクやヘアアレンジを施してもらって…まるでどこかのお姫様みたいだと言うのに、牛島さんは何も言わなかった。
“似合っている”とか“俺が見立てた通りだ”とか、何か言って欲しかった。
でも…それに対して何も言えなかった自分自身がもっと嫌だった。
この気持ちに気づく前の私だったら“褒めてくれたっていいじゃないか”って文句を言うことができたかも知れないし、“何かツッコミを入れろ”って憎まれ口をたたくことができたかも知れない。
牛島さんに対しての気持ちを認めてしまった今は何も言えないうえに強く出ることができなくて…もうどうしたらいいのかよくわからなかった。
「…何も言われなかったな」
鏡の中の自分に向かってそう呟いたら、涙が出てきそうになった。
美しいドレスに美しくメイクやヘアアレンジを施してもらって…まるでどこかのお姫様みたいだと言うのに、牛島さんは何も言わなかった。
“似合っている”とか“俺が見立てた通りだ”とか、何か言って欲しかった。
でも…それに対して何も言えなかった自分自身がもっと嫌だった。
この気持ちに気づく前の私だったら“褒めてくれたっていいじゃないか”って文句を言うことができたかも知れないし、“何かツッコミを入れろ”って憎まれ口をたたくことができたかも知れない。
牛島さんに対しての気持ちを認めてしまった今は何も言えないうえに強く出ることができなくて…もうどうしたらいいのかよくわからなかった。