熱愛発覚中
こんなにも大きなベッドを見ることは、後にも先にもないだろう。

私は息を吐くと、そのうえで横になった。

フワフワのマットレスは、さすが『牛島財閥』が経営している高級ホテルである。

いろいろとあったせいなのか、疲れが出てきて…だんだんと眠くなってきた。

目を開けたら、期間限定のこの関係を承諾する前に戻らないかな。

全ては夢でした…って言う展開にならないかな。

それは無理でも、気持ちに気づく前の私に戻ってくれないだろうか。

常に喧嘩腰で牛島さんに挑んでいた私に戻ることができないだろうか。

頭の中でブツブツと呟きながらも少しずつ落ちてくるまぶたに逆らえなくて、眠気に誘われるように、私はゆっくりと目を閉じたのだった。
< 120 / 225 >

この作品をシェア

pagetop