熱愛発覚中
ガチャッ…と、ドアが開いた音が聞こえた。

…誰かきたのか?

そう思いながら目を開けて躰を起こしたら、誰かがそこにいることに気づいた。

寝ぼけている頭でその姿を確認すると、
「ーー蓮司さん…?」

牛島さんだった。

「ああ、悪い。

寝てたところを起こしちまって」

私がベッドのうえにいることに気づいたのか、牛島さんは言った。

「…もう終わったの?」

私がそう聞いたら、
「ああ、終わったよ」
と、牛島さんは答えるとベッドの端に腰を下ろした。

「あー、疲れた…」

そう呟いた牛島さんの躰は酒臭くて、私は思わず顔をしかめた。

「…ずいぶんと飲んだっぽいね」

私がそう言ったら、
「そんなにも臭うか?

結構飲まされたからな」

牛島さんはスーツの袖を顔に近づけると、クンクンと嗅いだ。
< 121 / 225 >

この作品をシェア

pagetop