熱愛発覚中
住んでいた部屋の前に到着するとカバンから鍵を取り出して、ドアを開けた。

「ただいま…」

4ヶ月ぶりに帰ってきた自宅は何だか変な感じがした。

「ここが、私の家だったんだよね…?」

そう呟いた後で靴を脱ぐと、部屋の中へと足を踏み入れた。

1LDKの部屋は何も変わっていない。

ローテーブルのうえにカバンを置くと、
「よっこいしょ…」
と、呟いて座椅子に腰を下ろした。

「そうだ…」

カバンからスマートフォンを取り出すと、
「念のため、産婦人科で検査してもらった方がいいよね…」
と、画面を指でタップした。

妊娠検査薬の結果が正しいと、まだ決まった訳じゃない。

スマートフォンで自宅近くの産婦人科医を調べると、そこに電話をかけた。

今日の4時から午後の診察があると言うことだったので、その時間に来院することを伝えた。
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