熱愛発覚中
額に当てていた手を下ろすと、牛島さんは私を見つめた。

一重の切れ長の目はとてもキレイだった。

その目を見つめていたら、
「ーー好きなんだ…」

牛島さんの唇が動いて、音を発した。

「えっ…?」

私は何を言えばいいのかわからなかった。

「ーー莉理が好きなんだ…」

牛島さんは、もう1度言った。

「す、好きって…」

待って、どうすればいいの?

こんな時は何を言えばいいのか、何を返せばいいのかわかっているはずなのに…何も言えないうえに、何も返すことができなかった。

彼の口から聞かされたその言葉に私は戸惑うことしかできなかった。

「莉理が好きだから、離婚したくないんだ…」

「ーーッ…」

そう言った牛島さんはとても苦しそうで、見ている私の方も苦しくなった。
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