熱愛発覚中
「ーーそれは…」

私は、ちゃんと声を出すことができていただろうか?

「それは、牛島さんも私と同じ気持ちだった…と言うことでしょうか?」

そう聞いた私に、
「えっ…?」

牛島さんは切れ長の目を大きく見開かせた。

「その…牛島さんが私を好きなように、私も牛島さんのことが好きで…」

「そ、そうなのか…?」

そう聞いてきた牛島さんに、
「そう、です…」

私は首を縦に振ってうなずいて返事をした。

「けど、離婚したいとか子供は1人で育てるとかもう俺に会わないとか…何かいろいろと言っていたじゃないか」

そう言ってきた牛島さんに、
「それは契約だし、1年と言う期間限定だったし…蓮司さんは蓮司さんであの夜のことを何も言わないし、もしかしたら触れられるのが嫌だったのかなと思ってた訳で…」

言い返す私だけど、言いたいことがまとまらない。
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