熱愛発覚中
私の中に胸にこみあげてきたものがあった。

持っていたカップをテーブルのうえに置くと、
「ヤッター!」

椅子から立ちあがって、両手をあげて、大きな声で叫んだ。

「えっ…?」

私の反応は予想外だっただろう。

てっきり怒るか泣くかのどっちかだと思っていた美世ちゃんは、予想外過ぎる私の行動にポカーンと口を開けて見ていた。

「いやー、よかったよかった!

こっちから別れる手間が省けて本当によかった!」

大喜びで万歳三唱をしている私を周りもポカーンと口を開けて見ていた。

「わ、別れる…?」

吉行はどう言うことだと言いたそうな顔で私のことを見ていた。

私はそんな彼の顔をビシッと指差すと、
「こいつさ、借金があるんだよ!」
と、言った。
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