熱愛発覚中
「たった1年だけだからだろ」

そう言った牛島さんに、
「…はい?」

私は聞き返した。

「思い出作りだと思ってつきあえ」

「お、思い出作り…」

「お互いにとっていい思い出になるだろ」

いや、知らんけど。

私はどんな顔で牛島さんのことを見つめているのだろうか?

「そう言う訳だから…」

牛島さんはソファーから腰をあげると、
「そのためのドレスを買いに行くぞ」
と、言った。

「えっ、誰の?」

「あんたしかいないだろ、俺がドレスを着てどうするんだ」

そう言うことを言えと言う訳ではない。

「わ、私のドレスを買いに行くの!?」

思わず聞き返した私に、
「そう言っているだろう」
と、牛島さんは言い返した。
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