熱愛発覚中
「息子とは、どう言った出会いをされたんですか？」

牛島さんのお父さんがそう聞いてきたので、
「はい、私が道に迷って困っていた時にちょうどそこを通りかかった蓮司さんに声をかけて道を教えてもらったことがきっかけで彼と知りあいました」
と、私は答えた。

この質問に関しては絶対に聞かれるだろうと予想した牛島さんが考えて用意してくれた答えをそのまま言っただけである。

まさか元彼と後輩と揉めているところを見て…なんて、そんな訳がわからないことを答えれるかと言う話である。

何より、私たちの関係は期間限定だからと言うことを話す訳にもいかない。

「ああ、そう言うことですか。

蓮司、とてもキレイな人をつかまえたね」

「おいおい、俺は人として当然のことをしたまでだよ。

彼女が困っていたから助けただけの話だよ」

ふざけたように笑いながら言った自分の父親に、牛島さんは苦笑いをしながら答えた。
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