熱愛発覚中
「まあ、でも…いつもの莉理に戻ってくれてよかったよ」

「わっ…!?」

そう言って笑った牛島さんの手が私の頭に乗ってきた。

「莉理はそのままがいいんだから」

「ちょっと、やめてくださいな…!」

髪の毛をクシャクシャにしてくる大きな手をつかもうとする前に、
「変わらないままでいろよ、莉理」

その手が離れたかと思ったら、牛島さんはそんなことを言った。

「はっ…?」

何を言われたのか全くわからなかった。

牛島さんはフッと口角をあげて笑うと、
「俺が気に入った、そのままの性格でずっといてくれよ」
と、言った。

「なっ…!?」

不覚にも、心臓がドキッ…と鳴ってしまった。

何だ、今のは!?

性格がどうとかこうとか言われたぐらいでときめくんじゃないよ!

あまりにも低過ぎる自分のときめき度に、自分で自分を殴りたいと思った。
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