熱愛発覚中
後輩のくせに先輩に向かってめちゃくちゃ言ってくれるな、おい。

しかし…悔しいけれど、美世ちゃんの言うことはもっともなので何も言い返せれないのが事実だ。

相手に嫌なところがあるのに自分が目をつぶればいい自分が我慢すればいいと思って、相手とぶつかれなかった。

ケンカになるのが怖いから相手との関係が壊れるのが嫌だからと思っていた部分があったかも知れない。

でも相手とぶつかることによって見えてくる部分もあるし、相手の本当の姿も見えてくる。

相手とぶつかったことがきっかけで絆が深まることもあるだろうし、相手の本当の姿がわかればいろいろと割り切ってしまうことができるかも知れない。

よくよく考えてみたらそうなのに、何で気づかなかったんだろう？

「ーーそうだね、美世ちゃんの言う通りだね」

私は声に出して返事をした。
< 91 / 225 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop