宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
プロローグ
ホテルベリが丘のスイートルーム。予約もなしに泊まれる部屋ではないと思うが、何故かその夜のうちに連れて来られた。
部屋に入った途端、いきなり壁に押し付けられたかと思うと一秒も待てないと言わんばかりに唇を奪われる。
わずかに触れ合うキスではなく、舌を寄越せと言われているようにこじ開けられ、何度も舌が往復し絡み合う。
「ん……、ふ……っ」
初めてでこんなに深くて情欲に溢れた口付けをされるとは思わず、呼吸の仕方がわからない。
必死にしがみついていると、ぎゅっと腰をホールドされ、もう片方の手で頬を撫でられる。
大きくてゴツゴツとした手が私の体に触れる度、ゾクゾクとした感覚に襲われる。
でもそれは決して不快なものではない。
痺れるような初めての感覚に戸惑いは抱きつつ、自分の全てを委ねてしまいたくなる。
「あ……っ」
軽々とお姫様抱っこされたかと思うと、キングサイズのベッドに寝かされた。
スイートルームだというのに部屋を堪能する暇も、マットレスの気持ち良さに浸る暇もない。
ただ、これから始まるであろう展開への緊張感しかない。
「ん……っ」
もう一度唇が重なり、大きな手が私の服の中へと侵入して膨らみへと到達する。
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