宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
「婚約ってどなたとですか?」
『それがね、驚きなのよ!パパに極秘で教えてもらったから、秘密にしてね?白金さんだから話しちゃうけど』
「は、はい、誰にも言いません」
『モデルの海松町真凛なんですって!』
海松町真凛――?
『これはさっき解禁された情報だけど、クリスタル・ティアーのイメージモデルに起用されたらしいの。宝さんの婚約者だから起用されたんじゃないかって思っちゃうわよね〜』
「……っ!」
『まあ宝さんはそんな贔屓しないと思うけど……白金さん?聞いてる?』
「あっすみません、驚いちゃって」
『驚くわよね!私もえーー!?って言っちゃったもの。あっ隼人さん!ごめんなさい、隼人さん来たから切るわね!またゆっくりお話しましょう!』
「はい、失礼します」
沙耶香様との通話を終え、私は改めてPCの画面を見つめた。
電話しながら素早くキーボードを叩き、クリスタル・ティアーのホームページに飛んでみた。
ジュエリーに全く見劣りしない美しい女性が、まず目に飛び込んできた。
その女性を見て度肝を抜いた。
だって彼女は、先程出会ったあの現金派の女性だったのだから。メイクの印象が違うけど、間違いない。
そして、真凛という名前。
きっと昨夜訪ねてきたのは彼女に違いない。