宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
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初めて入った宝さんの部屋は、とてもシンプルだった。
家具はモノトーンでまとめられており、物は少ない。仕事部屋とは違った完全プライベートな空間なのだと思うと、やたらと緊張してしまう。
「ふっ、そんなに堅くならなくても」
「だって、初めて入るなぁって思って」
意外にもアロマが置かれてあったり、観葉植物が飾られていたり、何だか高そうな絵が飾られていたりとオシャレな雰囲気もある。
流石はデザイナーといったところだろうか。
「おいで、結瑠」
ベッドに座った宝さんは、股の間に座れと促してくる。
え、ここに……?と思ったけれど、恐る恐るお邪魔した。すぐにぎゅっと後ろから抱きしめられ、宝さんのシャンプーの香りがふわりと鼻孔をくすぐる。
流石に一緒にお風呂は遠慮してしまったけど、同じ匂いがしてるんだと思うとドキドキしてしまう。
「さて、どこから話そうか」
「真凛さんとはどんな関係なの?」
「まあ幼馴染だな」
父親同士が友人で仕事の関係も深く、昔から見知った仲なのだという。
「一応ちゃんと言っておくと、元カノでもある」
「そう、なんだ」
ある程度は覚悟していても付き合ってはいたんだ、という事実にショックを受けてしまう。
「真凛から告白されて高校時代に付き合ったけど、すぐ別れた。やっぱり友達以上には思えなくて」
「あんなに綺麗な人なのに」
「俺を見返すためにモデルになったと言っていたよ」