宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜


「沙耶香さん、隼人さん」
「あら宝さん!噂をすればってところね!」
「改めておめでとうございます」


 宝さんは披露宴の装飾も美しいジュエリーで輝かせてくれた。また、ゲストとしても出席していた。


「素敵なジュエリーを本当にありがとう!うふふ、次は宝さんたちの番ね。白金さん、いえ結瑠さんのウェディングドレス姿、とっても楽しみにしてるわ」

「あはは、気が早いですよ」

「……」


 杉石ご夫妻を見送り、お父様にもご挨拶を済ませた。
 ゴージャスな結婚式になってとても喜んでいただけたし、売上にも大きく貢献していただいて上司も上機嫌。
 ホテルベリが丘に来て初めての挙式は大成功だったと思う。


「結瑠、明日は休みだよな」

「ええ。てか誰が見てるかわからないんですから、名前で呼ばないでください」

「今は誰もいないんだからいいじゃないか」


 そう言って私の腰にするりと腕を回してくる。


「今日の夕飯は俺が作るよ」

「いいんですか?」

「今日まで大変だったし労わせてくれ」


 宝さんだってタイトスケジュールでティアラ二つに、他アクセサリーや装飾まで手掛けてくれたのに。それでも労ってくれる気持ちが嬉しい。


「ありがとうございます」

「夜の分の体力は残しておいてもらわないとな」

「っ! もうっ!」

「ははは」


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