宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
「宝さんとは、これからもずっと一緒にいたいと思っております」
これから先もずっと、宝さんの傍にいたい。
不釣り合いなのはわかっていても、彼のことが好きだから。
「彼が望んでくれるなら…結婚したいと、思っています……」
改めて口に出して、自分の気持ちを自覚した。
私は宝さんと結婚したい。ずっとずっと傍にいたい。
「あなた……っ!」
これまで穏やかに接してくださっていたおばさまの表情が変わる。不快感を露わにさせ、今にも私に掴みかかろうとする勢いさえ感じた。
それでも私は退かず、深々と頭を下げる。
「お願いします、宝さんと一緒にいさせてください」
「あなた、自分が何を言っているかわかっているの!?」
「それはこっちの台詞だよ、伯母さん」
ハッと振り返ると、そこにいたのは宝さんだった。
ノーカラーのネイビーのシャツに白の上下姿の宝さんは、スタイルの良さが際立っていてとてもカッコいい。
だけど、こちらに向ける視線には明らかに苛立ちを滲ませていた。
そして宝さんの隣には、もう一人いる。
あれ、もしかしてあの方って……?
私はその人に見覚えがあった。
記憶を探ろうとした直後、おばさまが急に顔色を変えて素っ頓狂な声をあげた。
「ど、どうしてここに!?」
一体どういうことなのだろう……?