宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
多分宝さんとの信頼関係が築けているからだと思う。
宝さんへの好感度が日に日に上昇しているのは自覚している。少しは宝さんの優しさに甘えてみようと思った自分がいる。
同居を始めた頃は思いもよらなかった。
人として好きになってはいるけど、男性として見ているのか。所謂恋愛対象なのか。
それはまだ私にはわからない。そもそも宝さんが実際のところ、私のことをどう思ってくれているのかはわからない。
「えぇーー!?ちょっと会わない間に色々ありすぎじゃないですか!?」
その日の夜、久々にマミちゃんと飲みに行った。
ベリが丘まで来てくれるというので、オシャレだけど比較的カジュアルなスパニッシュ料理のお店を予約した。
会って早々、これまでの出来事を洗いざらいマミちゃんに全部話した。
「部長の不手際で結瑠先輩の住むところがないかもって聞いた時は心配しましたけど、まさかそんなことになってたなんて……。
しかも相手はあの金剛宝ってヤバすぎません!?」
「マミちゃん宝さんのこと知ってるの?」
「知ってますよ〜。私もクリスタル・ティアーのジュエリー好きでたまにホームページ見るんですけど、超絶イケメンデザイナーでインタビュー記事出てるんですから」
改めて宝さんって本当にすごい人なんだなぁと思った。
「ワンナイトからのプロポーズで同棲って、どんな徳を積んだらそんなドラマチックなこと起きるんですか?」
「ドラマチックなのかなぁ……」