天才パイロットは契約妻を溺愛包囲して甘く満たす

 濡れる、と言う感覚だってよくわからなかったのに、今は体の奥から湧き出す泉をせき止められない。

 これも、嵐さんが欲しいからなの……?

 いつしかルームウエアも使い物にならなくなったショーツも剥がされ、生まれたままの姿でただ彼の愛撫に翻弄される。

 嵐さんの表情からも徐々に余裕がなくなってきて、苦しげに寄せられた眉がとても色っぽい。我慢しないで、嵐さんも気持ちよくなってと、熱に浮かされた頭で思う。

 私もあなたのこと、思い切り愛したいから……。

「もう、きてください……。嵐さんで、いっぱいになりたい」

 ギュッと彼の首にしがみつき、耳元で甘えた声を出す。

 私にできる、最大限のおねだりだ。

「……わかった。少しだけ待って」

 嵐さんは私の鼻の頭にチュッとキスをして、ベッド脇の棚から避妊具の箱を出す。

 ドキドキしすぎてつけるところは見られなかった。ほんの十秒ほどで、嵐さんが私の元に戻ってくる。

 再び私を組み敷いた彼はシーツに投げ出された私の手を握り、指先に優しく唇を寄せる。

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