天才パイロットは契約妻を溺愛包囲して甘く満たす

 受信したのは、知らない番号からのショートメール。たまに届く迷惑メールの類かと思いつつ開いてみると、一瞬にして寒気が走った。

【紗弓は昔からビタミンバーガーばかりだな。口についたオーロラソースを指で取ってやったら、真っ赤になってたのを今でも覚えてる。懐かしいな。昇】

 ……昇さん? 

 どうして、私が食べているものを知っているの?

 思わず席を立ち、周囲をキョロキョロ見回す。

 パッと見た感じ彼の気配はないが、店内の席まではわからない。ちょうどお昼時なので客数が多いし、じろじろ見るのは関係のない人たちに失礼だ。

「紗弓、急にどうしたの?」
「これ……」

 椅子に座り直し、夏希にショートメールを見せる。夏希の顔もみるみる険しいものになった。

「ちょっと、怖すぎるよこれ。完全にストーカーじゃん。警察行った方がいいよ」
「うん……。そうだよね」

 嵐さんにも相談した方がいいだろう。

 そう思ってメールのスクリーンショットを撮り、嵐さんへのメッセージを打ち込んでいる時だった。

 先ほどと同じ番号からのショートメールが再び届き、見なければいいのに、思わず開いてしまった。

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