天才パイロットは契約妻を溺愛包囲して甘く満たす
彼と親しい女性パイロット
予定通り、翌日は午前中からふたりで警察署に行った。
昇さんの一連の行動はストーカー規制法の中で定められた「つきまとい等」という行為に該当するため、警察から本人に警告をしてくれるそう。
効果がない場合は警告より上の禁止命令が下され、それでもストーカー行為が止まらない場合は逮捕、という流れだそうだ。
担当してくれた女性警察官がとても親身になってくれたため、相談しただけでもかなり気持ちが楽になった。
「……ホッとしたら、なんだかお腹がすきましたね」
警察署を出たところで気の抜けた声を出す。嵐さんは笑顔で頷き、私の手をしっかりと握った。
「どこかでランチして、そのままデートにしよう。行きたいところは?」
「嵐さんと一緒なら、どこでも」
「うれしいセリフだが、センスを問われてるようで緊張するな」
「本心なのに」
「もちろん、わかってるよ」
嵐さんが繋いだ手をぐっと引き、寄り添った私の頭を撫でる。
こうした路上だって公園だって、毎日一緒に住んでいるマンションだって、彼と一緒にいられるならいつも幸せだ。