かつて女の子だった人たちへ
この人たちは何を言っているのだろうという怒りにも似た感情から、敢えて静かな口調で答える。
「私は演者と繋がったりしていません。今後もあり得ません。私の行動で誰かに誤解をさせたのなら、以後気をつけます」
「……信じるからね」
芽里は余裕たっぷりにミヤナに会釈をし、その場を離れた。トモカのいる場所まで戻る。
「メリー大丈夫? なにかあった?」
「ううん、トレカの件。私がジュリンのシークレットカード当てたんじゃないかって噂になってたみたい」
「そうなんだ」
スラスラと嘘が出てくる。だけど、トモカにも言わない方がいいと思ったのだ。
(自分だってジュリンと繋がっている癖に偉そうなこと言うんだから)
ミヤナに対する恐れはなかった。苛立ちはあったが、同じ穴のムジナが吠えているだけなのだ。
そうだ。芽里は匂わせるようなことはしていないし、レイキの行動が目についただけなら証拠もない。このまましらばっくれていればいい。
(でもトモカちゃんもミヤナも同時期に同じことを言いだしたのは変だな。どこかに噂のソースがあるのかも)
芽里はSNSではほとんどつぶやかない。エゴサーチは最初の炎上で懲りた。
しかし、こうしたときに調べるのはネットが一番だ。帰宅し、レイキが帰ってくる前に雑談掲示板こねこ【ミルkeyオタクスレ】を開く。
「あー、これか。盛り上がってるじゃん」
「私は演者と繋がったりしていません。今後もあり得ません。私の行動で誰かに誤解をさせたのなら、以後気をつけます」
「……信じるからね」
芽里は余裕たっぷりにミヤナに会釈をし、その場を離れた。トモカのいる場所まで戻る。
「メリー大丈夫? なにかあった?」
「ううん、トレカの件。私がジュリンのシークレットカード当てたんじゃないかって噂になってたみたい」
「そうなんだ」
スラスラと嘘が出てくる。だけど、トモカにも言わない方がいいと思ったのだ。
(自分だってジュリンと繋がっている癖に偉そうなこと言うんだから)
ミヤナに対する恐れはなかった。苛立ちはあったが、同じ穴のムジナが吠えているだけなのだ。
そうだ。芽里は匂わせるようなことはしていないし、レイキの行動が目についただけなら証拠もない。このまましらばっくれていればいい。
(でもトモカちゃんもミヤナも同時期に同じことを言いだしたのは変だな。どこかに噂のソースがあるのかも)
芽里はSNSではほとんどつぶやかない。エゴサーチは最初の炎上で懲りた。
しかし、こうしたときに調べるのはネットが一番だ。帰宅し、レイキが帰ってくる前に雑談掲示板こねこ【ミルkeyオタクスレ】を開く。
「あー、これか。盛り上がってるじゃん」