かつて女の子だった人たちへ
令美は敬士の横にいる女をぎろりとにらみつける。女は明らかに動揺していた。令美の存在を知っていたかどうかはわからないが、令美の迫力と自身とはかけ離れた容貌に気後れしているだろうとわかる。おどおどとした様子に追い打ちをかけるように令美は怒鳴った。
「おい、クソキモブス。敬士がおまえみたいな不細工を相手にするわけないでしょ。自分の顔見てから出会い系やれよ」
「やめろよ、レミ!」
「うるさい! あんたがきったないブスと浮気したからでしょ? よくこんな女で勃つわね? 特殊性癖なんじゃないの?」
「おまえだって、言うほど美人じゃねーからな!」
敬士が怒鳴った。令美は口の中で「は?」と呟く。それは一番言われたくない言葉だった。自分は綺麗にしている。美人だ。少なくともこんな不細工に目移りされる理由はない。
「おまえ程度の女、悪いけどいくらでもいるから。金出してくれるから一緒に住んだだけだし。つうか、束縛がホント無理。俺の鞄にGPSみたいなの仕込んだのもおまえだろ? キモいのはおまえだよ!」
「はぁ!? 結婚を匂わせたのはあんたじゃない。詐欺よ、詐欺! 犯罪と一緒だからね! それにあのFX? 投資? あんなのに金かけて、家賃も光熱費も出さないで、挙句浮気とか何様よ!」
敬士が女を後ろに押しやり、それとなく逃がそうとしている。激高している令美は女につかみかかろうと歩みよった。
「ちょっと、待ちなさいよ! あんたは私の婚約者に手を出したのよ。訴えてやる。慰謝料を搾り取って、あんたの親にも職場にもバラして社会的に殺してやる!」
「やめろ、レミ! みぃ、行って!」
「おい、クソキモブス。敬士がおまえみたいな不細工を相手にするわけないでしょ。自分の顔見てから出会い系やれよ」
「やめろよ、レミ!」
「うるさい! あんたがきったないブスと浮気したからでしょ? よくこんな女で勃つわね? 特殊性癖なんじゃないの?」
「おまえだって、言うほど美人じゃねーからな!」
敬士が怒鳴った。令美は口の中で「は?」と呟く。それは一番言われたくない言葉だった。自分は綺麗にしている。美人だ。少なくともこんな不細工に目移りされる理由はない。
「おまえ程度の女、悪いけどいくらでもいるから。金出してくれるから一緒に住んだだけだし。つうか、束縛がホント無理。俺の鞄にGPSみたいなの仕込んだのもおまえだろ? キモいのはおまえだよ!」
「はぁ!? 結婚を匂わせたのはあんたじゃない。詐欺よ、詐欺! 犯罪と一緒だからね! それにあのFX? 投資? あんなのに金かけて、家賃も光熱費も出さないで、挙句浮気とか何様よ!」
敬士が女を後ろに押しやり、それとなく逃がそうとしている。激高している令美は女につかみかかろうと歩みよった。
「ちょっと、待ちなさいよ! あんたは私の婚約者に手を出したのよ。訴えてやる。慰謝料を搾り取って、あんたの親にも職場にもバラして社会的に殺してやる!」
「やめろ、レミ! みぃ、行って!」