利害一致のお飾り婚だったので初夜をすっぽかしたら大変なことになった
おそらく張り切って用意してくれていただろう夜着を少し惜しみながら片付けたクラーラが、渋々希望通りの暖かい夜着を出してくれる。
“よし、お飾りの私はこのままふかふかのベッドでごろごろして毎日過ごそう……!”
――なんて、そんなことを思いながらその晩は私室のベッドで眠りに落ちたのだった。
「ん、んん……眩し……」
シャッとカーテンが開かれ太陽の光が目に痛い。
もぞもぞと上掛けを引き上げ頭まですっぽりと被った私は、手だけを外に出して眩しい方向を指差す。
「クラーラ、二度寝したい……カーテン閉めてぇ」
「二度寝させてやりたいが、それは俺との話し合い後にしてくれ」
「!!!」
はぁ、とため息混じりで紡がれる少し低い声にギョッとした私は思い切りガバッとベッドから起き上がる。
じわりと冷や汗を滲ませた私が顔をあげると、そこにいたのはもちろんクラーラではなく、昨日結婚したロベルトだった。
「な、なんで?」
「それはこっちの台詞なんだが」
むすっとした表情のロベルトが私をじっと見下ろし、そしてすぐに眉尻を下げてベッドへと腰掛けた。
“よし、お飾りの私はこのままふかふかのベッドでごろごろして毎日過ごそう……!”
――なんて、そんなことを思いながらその晩は私室のベッドで眠りに落ちたのだった。
「ん、んん……眩し……」
シャッとカーテンが開かれ太陽の光が目に痛い。
もぞもぞと上掛けを引き上げ頭まですっぽりと被った私は、手だけを外に出して眩しい方向を指差す。
「クラーラ、二度寝したい……カーテン閉めてぇ」
「二度寝させてやりたいが、それは俺との話し合い後にしてくれ」
「!!!」
はぁ、とため息混じりで紡がれる少し低い声にギョッとした私は思い切りガバッとベッドから起き上がる。
じわりと冷や汗を滲ませた私が顔をあげると、そこにいたのはもちろんクラーラではなく、昨日結婚したロベルトだった。
「な、なんで?」
「それはこっちの台詞なんだが」
むすっとした表情のロベルトが私をじっと見下ろし、そしてすぐに眉尻を下げてベッドへと腰掛けた。