利害一致のお飾り婚だったので初夜をすっぽかしたら大変なことになった
「体調が悪いのか? 疲れていただけならいいんだが」
その心配した様子を少し不思議に思いながら、だが怒っている訳ではなさそうなその表情にホッとする。
「確かに昨日は疲れていたけど、ぐっすり寝たから今日は大丈夫よ」
「そ、そうか。なら今晩は……」
「えぇ! ちゃーんと今晩も、この部屋で寝るから安心して欲しいわ!」
邪魔しないから安心して欲しいと、しっかりハッキリ寝る場所を明言した、つもりだったのだが。
「……は?」
「……へ?」
心配そうに下がった眉尻がグンッと吊り上がり、私の肩がビクッと跳ねた。
「……俺たちは昨日結婚したんじゃなかったか」
「そ、ソウデスネ」
「疲れが取れた今晩も拒否する理由を聞いてもいいか?」
「拒否する理由?」
“え、すっぽかしたから怒ってるの?”
むしろお飾りの妻が夜に干渉しないと言っているのだから喜ばれそうなものなのに、と怪訝に思った私は今度こそちゃんと伝わるようにと深呼吸をしてから再び口を開いた。
「ロベルトが夜、誰を寝室に連れ込んでも問題がないよう夜はここで寝るわ。だって私はお飾りの妻なんでしょう?」
その心配した様子を少し不思議に思いながら、だが怒っている訳ではなさそうなその表情にホッとする。
「確かに昨日は疲れていたけど、ぐっすり寝たから今日は大丈夫よ」
「そ、そうか。なら今晩は……」
「えぇ! ちゃーんと今晩も、この部屋で寝るから安心して欲しいわ!」
邪魔しないから安心して欲しいと、しっかりハッキリ寝る場所を明言した、つもりだったのだが。
「……は?」
「……へ?」
心配そうに下がった眉尻がグンッと吊り上がり、私の肩がビクッと跳ねた。
「……俺たちは昨日結婚したんじゃなかったか」
「そ、ソウデスネ」
「疲れが取れた今晩も拒否する理由を聞いてもいいか?」
「拒否する理由?」
“え、すっぽかしたから怒ってるの?”
むしろお飾りの妻が夜に干渉しないと言っているのだから喜ばれそうなものなのに、と怪訝に思った私は今度こそちゃんと伝わるようにと深呼吸をしてから再び口を開いた。
「ロベルトが夜、誰を寝室に連れ込んでも問題がないよう夜はここで寝るわ。だって私はお飾りの妻なんでしょう?」