利害一致のお飾り婚だったので初夜をすっぽかしたら大変なことになった
「お、飾りの、妻……!?」
「えぇ。婚約期間自体が短かったとはいえ、一度も会いに来なかったじゃない」
「それはっ、……確かにそれは悪かった。だが手紙で弁明は送ったし、結婚した後にゆっくりリネアと過ごせるように仕事を前倒してめちゃくちゃ詰めたからで」
「……へ?」
どこかばつが悪そうにしどろもどろにそう言ったロベルトにぽかんとする。
「だ、大体寝室にリネア以外の誰を連れ込めって言うんだ。そもそもお飾りってなんだ?」
「え、え? だからその、想い人と結ばれないから私と結婚したんじゃないの? ほら、私ずっと行き遅れてたしお互いの利害が一致して」
「はぁ!? 想い人ってだから誰のことを言ってるんだ」
「えぇえ?」
“ちょ、ちょっとクラーラ!? 噂の信憑性どこなのよ!”
絶妙に話がすれ違っていてハテナが頭上に浮かぶ。
ここまで断言するということは、本当にロベルトには結婚できない事情のある恋人なんていないのかも、なんて思い始めた時だった。
「……不本意だが、まぁ、いい。もう結婚したしな。とりあえずリネアは俺たちの婚姻が政略結婚だと思っていたってことだな?」
「ま、まぁ、そうね」
「えぇ。婚約期間自体が短かったとはいえ、一度も会いに来なかったじゃない」
「それはっ、……確かにそれは悪かった。だが手紙で弁明は送ったし、結婚した後にゆっくりリネアと過ごせるように仕事を前倒してめちゃくちゃ詰めたからで」
「……へ?」
どこかばつが悪そうにしどろもどろにそう言ったロベルトにぽかんとする。
「だ、大体寝室にリネア以外の誰を連れ込めって言うんだ。そもそもお飾りってなんだ?」
「え、え? だからその、想い人と結ばれないから私と結婚したんじゃないの? ほら、私ずっと行き遅れてたしお互いの利害が一致して」
「はぁ!? 想い人ってだから誰のことを言ってるんだ」
「えぇえ?」
“ちょ、ちょっとクラーラ!? 噂の信憑性どこなのよ!”
絶妙に話がすれ違っていてハテナが頭上に浮かぶ。
ここまで断言するということは、本当にロベルトには結婚できない事情のある恋人なんていないのかも、なんて思い始めた時だった。
「……不本意だが、まぁ、いい。もう結婚したしな。とりあえずリネアは俺たちの婚姻が政略結婚だと思っていたってことだな?」
「ま、まぁ、そうね」