14年目のクリスマス
テーブルに並べられた料理たち。
どれも美味しそうだ。
「ありがとう。
こんなに作るの大変だったろう?」
「うん!でもせっかくのクリスマスだもの!
頑張っちゃった!」
得意そうに笑うサキ。
サキは普段、あまり料理をしない。
キッチンで奮闘していたであろう姿が目に浮かび、思わず笑みが漏れる。
「さあ、さっそく食べようか」
食器棚から持ってきた3つのグラス。
透明のワイングラスに、アルコール度数の低い子供用のシャンパンを注ぎ、サキに手渡す。
トナカイの絵が描かれた色違いの2つのグラスにもシャンパンを注ぐ。
そのうちの緑色のグラスを手に持ち、赤いほうはテーブルに置いた。
「じゃあカンパイしよう」
グラスを合わせると、軽い音が響いた。
「「 メリークリスマス 」」