不滅のユースティティア。




なに……?
なにが起きてるの…?

これはいったい、なに………?



「なんっだ……、この魔力……!!」



そんな顔、初めて見た。

いつだって私にとってルスという人は、穏やかでありつつ強い闘志を抱き、何者にも屈しない誇りと自信の上にある強さを持った人。



「ダメ…だわ……、あの日とおなじ…、ぜんぶ、吸い込まれる……」



どんどん規模を増してゆく赤いかたまりは、理事長の攻撃を吸収しては遊んでいるみたいだった。



「生徒っ、職員全員に申す…!!今すぐ校舎から離れなさい…!!そして理事長室には決して近づか───うぐ…ッッ!!」


「理事長…ッ!」



とうとう目の前に広がった強大すぎる魔力に耐えきれなくなり、吹き飛ばされた身体のまま気を失った理事長。


最後の最後まで通信魔法を使い、救える命をどうにかしてでも救おうとしていた理事長は。

私のことも守ろうとしてくれた理事長は。


やっぱり魔法使いだと思った。



< 101 / 408 >

この作品をシェア

pagetop