不滅のユースティティア。




「ルス先輩っ、ルス先輩…っ、血が……!!」


「だい、じょーぶ…、江架だけは…ぜったい守る、から…っ」



耐えがたい魔力に押し潰されて、シールドを張る腕からビキビキと吹き出す血。

それ以上やみくもに使ったら魔力が切れる前に、腕が千切れてしまう。



「腕っ、うでが…!!なんで…、なにが……こんなこと…っ」



あれは……なに?
どこから出てきて、どんな目的があるの。


どうして出てきてしまったの───…。


でも私は、あの塊を怖いとは思えなかった。

むしろ……かなしい。
すごく悲しいんだ。



「ダメだ江架…!行くな……!!」



気づけば、光のシールドの外。

ゆっくりと足を進めて、近づいていた。



「江架……!!」



わからない。
わからないけど、懐かしい感覚がしたの。

私はこの強すぎる魔力を知っていて、見たことがある。


ギリギリまで寄って、右手を伸ばす。



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