不滅のユースティティア。
「彼の魔力も埋め込んでくれたから、今まで以上に安全なものだと思うよ」
あれが…、
私の身体が隠していた魔力…?
この眼鏡がそれを抑える効果を発揮していたというのなら、夜巳おばあちゃんが言っていたこととも辻褄(つじつま)が合う。
またいろいろ知りたいことが増えちゃった。
「ルス先輩、」
「ん?」
「……もう…、ペアは、終わり…?」
目的、果たせたから。
1ヶ月以内に私の魔力開花をさせるため、彼にとっては少し試練いっぱいの暇つぶしみたいなものだったのかもしれない。
不安げに見つめると、クスッと嬉しそうに表情が崩された。
「そんなわけないだろう?まだ大魔法陣を完成させるのと、そのあと一緒に世界中を旅する約束が残ってるからね」
なんの属性なのかも、わからない。
正しい魔法ではないかもしれない。
こうしてまた抑えられているってことは、人を傷つけてしまう魔法なのかもしれない。
「明日からも変わらない毎日だよ、江架」
と、ルス先輩が言ったタイミング。
まず最初に私たちの周りを爽やかな風が吹いた。