不滅のユースティティア。
「うわ…ッッ!?ぐっ…!」
ドンッッッ!!!
「サディア…!?!?」
「おまえ大丈夫かよ……!?」
吹き飛んだのは、サディア。
私に突っかかってばかりいた、いじめっ子。
宙に浮いたそいつの身体は、背中から勢いよく何者かに引っ張られるように黒板へと打ち付けられた。
「……なんだよ…、いまの……」
「だから言っただろサディア!まだ俺たちは上手く魔力コントロールできねーんだから、むやみに使うなって…!」
「……ちがう…、俺じゃない、」
「バカ!下手したら退学だぞお前!!」
「だから…ちがうんだよ…、俺がこんな魔力を出せるはず……、いやでも、あいつなわけねーし…」
だれかが助けてくれたのか。
見ていた誰かが、私のことを。
ズレた眼鏡をかけ直して、倒れた机も同じように整えた。
あなたの魔法は、必ずあなたの味方になってくれる───おばあちゃんがいつも言ってくれる言葉。