不滅のユースティティア。
この学校に通う者なら誰もが夢みている(らしい)、魔法士という存在。
それに近づくいちばん早いルートとして、魔力開花させた上での聖アヴィス魔法学校への入学。
ここで学ぶことといえば、新たな魔法開発や魔力向上。
しかし、大きな目的がある。
それはこの学校を“無事に”卒業すること。
4年という定められた期間が、在籍可能期間。
もちろん卒業すれば魔法士の称号を与えられるが、それを得るためには「大魔法陣」というものを完成させなくてはならない。
階段のように上がっていけばいいわけじゃない。
毎日登校して授業に参加していれば卒業できるわけでもない。
テストじゃない、成績じゃない。
「最終的にものを言うのは、結果ひとつ……だもん」
聖アヴィス魔法学校は、魔法士への道のりは、そこまで甘くない。
むしろ卒業できず、堕落者となるほうが普通とまで言われていた。