不滅のユースティティア。
それに、変な目で見ないのはお互い様だ。
あなたも私のことを笑わないどころか、助けてくれた。
「……そう、見てくれるんだ」
「え?あっ、理事長!!こんなことしてる暇ないんだった…!それじゃあまたどこかで…!」
「あ、ねえ、きみのその魔力はどうやって───」
口うるさいおばさんなのだ。
グチグチと粘着質で、嫌味ったらしくてめんどくさいひと。
本当は改めてお礼を言いたかったし、アネモスじゃないほうの名前も聞きたかったけれど。
どうせ私は退学だからと、背中を向けた。
「ずいぶん遅かったわね、八神 江架さん」
重い扉をひらいて1秒。
難しそうな書類に目を通しながらも、少々厚化粧な目元を私に向けてきた。
「ええと、その、ボールが飛んできて…」
「ボール?ああ、納得だわ。あなた魔法が使えないものね。それはそれは大変だったでしょう」
ほらこれだ。
なにも言わないほうが良かったかも、なんて思わせてくるおばさん。