不滅のユースティティア。
「……そんなの……だめ…」
「江架…?」
不安そうにルス先輩が反応した。
「師匠…、ふたりで、やる。これは私の問題で、八神家の問題。みんなは……関係ない。ふたりでもできる…?」
「…お前がそう言うなら構わない。当初の予定では俺もそのつもりだった」
「なら、ふたりでやる。……みんなは帰ってくれて大丈夫、だから」
目が、見られない。
仲間たちの顔が、見られない。
失敗する、と後ろ向きなわけじゃない。
おばあちゃんを救うため、私の気持ちだって固まっている。
だとしても、大切な仲間だからこそだ。
50倍だなんて無謀すぎる。
単純に私がそう思ってしまったの。
「江架…、俺のこと、信じられないの…?」
訴えるように腕を掴んできたのはアレフくんだった。
アネモスの魔力と風も同じように吹いた。
そんなふたりを避けるみたく、押し返す。