不滅のユースティティア。
でも、感じるの。
あの日にも感じた。
とてつもなく大きくて、恐ろしいほど悲しい、魔力。
「そうだよえっちゃん。ローサちゃんの言うとおり、これは俺たちが選んだことなんだよ」
ぽんっと、ローサさんの肩に手を置くように立ったハオさん。
「失敗させるつもりはないし、俺たちの魔力不足で仲間を救えなかったなんて情けないことにもさせないよ。そんなのしてたら、そもそも魔法士にすらなれないって」
「じゃなくともお前はもとから情けないから安心しろ。それと触るな吐き気がする」
「…俺はもちろん夜巳さんを救うために仲間としてえっちゃんに協力したいが8割だけど、残りの2割は君に靴舐めさせるためだからね、靴」
「問題ない。逆に踏んづけて床にお前の顔跡を付けてやるからな」
「大丈夫?本番より前にローサちゃんだけお墓に入ってるかもだけど大丈夫??」
いつもどおりのケンカを見せて、変わらない日常を見せて、私を安心させてくれているんだろう。
けれど表情の変わらない私を前に、ふたりはどことなく言葉を見失っているようだった。