不滅のユースティティア。




鼻で笑われては蔑まれて生きてきた人生に光を与えてくれたひと。

みんなと同じ色が持てない私を、綺麗だと言ってくれたひと。



「いつか僕と一緒に旅をするんだろう?一緒に知らない世界を見て、いろんなところへ行くんだ」


「うん…っ」


「…だからもう、つぎ関係ないとか言ったら怒るからね」


「うん……っ」



ごめん、ごめんねみんな。

あのね、お詫びと言ったらなんだけど、みんなに見せたいプレゼントがあるんだ。



「遠隔操作…!!ははっ、やった……、うん、ちゃんと使えてる」


「えっちゃん、またいろいろ落ち着いたら宴会だね」


「かっわいいなあお前は…!ハグさせろ、よし来いっ」


「わっ。…ローサ、江架じゃないよ俺、アレフだよ。そんなにスリスリしたら頬っぺた削れる…」



この魔力と私が仲良くなれたとき。

そのとき、お父さんとお母さんのことも、きっと分かるから。


この魔法のなかに込められたものの正体が。



「それっ、あっちも!」


「おい、ぜんぶの窓やらドアやら開けんなアホ。さっさと魔法で閉めろ」


「まだ閉めるはできない!」


「……ただの嫌がらせじゃねえかよ」



魔法は優しくて、ときに同じくらい残酷。


でも。

心以上に温かいのもまた───魔法。



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