不滅のユースティティア。




ぐっと押し黙ったルス先輩は、私に背中を向けた。



「おねがい…っ、出て魔力……っ!!」



早くしないと本当に身体中に剣が刺さっちゃう……!!


途中で止めるつもりなど、ないのだろう。

どんなに私が逃げようとしたところで追ってくる。


私の魔力はそれ以上だと、師匠は身体に叩き込もうとしているのだ。



「───!!」



すると向かってきていたはずの刃たちが、瞬時に消えた。



「…出たな…、そのまま持続しろ!!なにがなんでも精神だけは魔力に飲み込まれるんじゃねえぞ!!」


「っ、はい!!」


「そのまま魔力展開!!」


「やっ、やって…みるっ、けど…!!」



これが……私の魔法。


師匠の魔法を確かに吸収した。

私には傷ひとつもない。
私の魔法が、私を守った。


ただ、揺らぐ。

少しでも気を緩めたならば、意識はすぐにでも乗っ取られる。



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