不滅のユースティティア。
空を見上げる。
お父さん、お母さん、夜巳おばあちゃんは必ず私が助けるから。
ふたりはずっとずっと見守ってて。
「……師匠、」
笑ったあとは心配がくる。
私たちの特訓にはそんなものが付き物なんだと、最近になって分かってきた。
小さく唇を開くと、ほんのちょっとだけ私との距離を詰めてきた。
「私…、本当に……できるかな」
「…信じるしかねえな」
「なに、を…?」
「おまえがお前の魔法を、おまえ自身を、俺たちのことを」
それはすごく神頼みのようなものだ。
現実的じゃない。
修行でも現実ばかりを見せてくれる彼が、弱気なのかもしれないと思わせてきた。
「じゃあ、夜巳おばあちゃんを救うことができたとして。でも…もし、そのあと魔力が暴走しちゃったら…?」
可能性はあるだけ考えておいたほうがいい。
それは成功の可能性よりも、万が一の場合を数多く出しておく必要がある。
それくらいだ。
私たちはそれくらいのことをしようとしているのだ。