不滅のユースティティア。




「俺、…あの学校の、先生になりたい」



なれるよ。
ぜったい、なれる。

根拠も何もないけれど、即答してしまいたくなった。



「自分が何をしたいとか、目標とか、俺は今まで…わからなかったんだ。
でも……大切な友達のためにここまでできた自分が…、ちょっとだけ、好きに、なれて…」


「…うん」


「俺は……魔法だけじゃない部分も、だれかに教えられることがあると思う…から。だから先生に、なりたい」



なるべき人は、彼だと思った。


みんなに追いつけない生徒を前に、はっきりと「落ちこぼれ」だと言ってくる担任教師なんかよりずっとずっと。

生徒が必死に魔力を出そうとしているところをろくに見ようともせず、信じもしない理事長なんかよりずっとずっと。



「え…、あの、え、江架…?どうして泣いてるの…?俺のせい…?俺が変なこと…言ったから…?」


「ううん…っ、応援、する…!私がアレフくんの夢っ、だれよりも応援する…!アネモスのことも!」


「……ありがとう」



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