不滅のユースティティア。
「ふっ、見て。予想どおり売れ残ってる」
「あんなのと誰が組みたいっていうの?いたとしたら、物好きにも程があるわ」
「デメリットしかねえもんな。俺たちのクラスにとっても」
捌け口、捌け口。
今日もみんなの鬱憤晴らしになってあげる。
気にしないことが唯一の乗り切り方。
というより、気にしたって仕方ない。
なに言われても図星なんだから、反論すらできないだけ。
こんな生活もあと1ヶ月ということに、タイムリミットが確定されたことに、実のところ内心ホッとしていた。
「立て付け悪いな…、このドア。ねえ、ここってDクラスであってる?」
教科書をリュックに詰めていた動きが、止まった。
いいや。
止められた、と言ったほうが正しい。
それは私だけじゃなく、この教室にいた人間の全員が。
新たに入ってきた男子生徒らしき声を聞いただけで、今まで感じたことのない魔力と何かが全身をほとばしった。