不滅のユースティティア。
「…そいつはさ、ちょっとだけ町で有名な子なんだ」
「……すごい魔法使いってこと…?」
「んーまあ、そうとも言えるけど、ちょっとちげーかな。…避けられてる意味で有名なやつ」
いつも静止画を見つめているだけだった。
動きを想像するばかりで、実感なんか持てなかった。
でも、今、もしかするとこんな感じだったのかなって、私は彼の顔ばかりを見てしまっていた。
「興味本位で近づいてみたんだ、俺。ほんとのほんとの最初は興味本位。
すげー強い魔法を持ってるって聞いてさ、俺の魔法で対抗してやろうと思って」
「…そしたら…?」
「そりゃもうコテンパン。……俺がな」
「うん」
「……うんってお前…」
あ、つい…。
今さら否定したって意味ないだろうから、とりあえずもう1回「うん」って言っておいた。
「…そーいうとこ、似てるよな」
「へ?」
なんでもないと、目尻を下げながら首を横に振られる。