不滅のユースティティア。




「しっ、師匠…!」



それから数日後。


役目を果たした彼は早朝の国境前、エーテル国を出ようとしていた。


お見送りに来られるとは思っていなかったのだろう。

駆けつけた私とルス先輩を見て一瞬だけ、目を開く。



「なんだ、わざわざ来たのか」


「も、もう行っちゃうの…?もう少しお身体を休めたほうが…」


「俺にも仕事があんだよ。S級魔法士だからな」



SSクエストへ旅立つらしい師匠は、ピーッと音を鳴らして何かを呼んだ。

するとどこからか飛んできた1匹の───ドラゴン。



「うわあ…!ドラゴン…!?なにこの子っ、羽ついてる……!」


「俺のペットだ」


「そーなの…!?」



これがS級魔法士のペットなのだと。


どういう扱い方法なのかと思っていると、彼は当たり前のようにドラゴンの背に股がる。

バァッサバァッサと、大きな羽を羽ばたかせたドラゴンは高い空へと登ってゆく。



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