不滅のユースティティア。




タタタタタッと風のように駆け抜けては教室に飾ってあった花瓶を落とす小さな男の子。

もちろんルス先輩のアシストのおかげで割ることはなかったが、アレフくんも困ったようにアネモスを追いかけていた。



「あっ!江架!!」


「えっ」


「えかーー!」


「わっ!」



ぎゅっと飛び付いてくるアネモス……らしい、男の子。


いつもと違うから変な感じもするけれど、伝わってくる魔力がアネモスだった。

だから緊張もそこまでしない。


なんとか捕獲成功。



「江架っ、ぼくの大好きなおともだち!!」



私に会えて気分がよくなったのか、そのまま釣るみたくハオさんがアネモスにキャンディをひとつ渡した。

ペロペロと嬉しそうに舐めているから、これで当分はアネモスも消えることはないだろう。



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