不滅のユースティティア。
「ねえ、アネモス。最近変わったことはない?」
ここは誰が行く…?という相談は、する意味もなかった。
皆して指名した先に立っていた、ルス先輩。
こういうときのルス先輩。
彼の物腰柔らかで穏やかな人柄は、誰かの心に深く入り込むことさえ簡単にできてしまう。
「変わったこと?とくにない!ぼくすっごい元気だよ!」
「そう。…あ、そうだ。前にマリア先生がアネモスのことをすごく褒めてたよ」
「っ!!ほんとう!?シャイロちゃんも!!?」
「…シャイロちゃん?」
「うん!ぼくのっ、ぼくの好きな……、なんでもないっ!!」
ここで私たち、揃って察する。
アネモスの顔がいっきに赤くなって、私たちの周りにブオオッと吹いた熱い風。
そこには心配するものじゃなく、ワクワクやドキドキ、嬉しくて嬉しくて仕方がないという気持ちが溢れていた。