不滅のユースティティア。




「知らないところの景色…、たくさん見るの。魔法が使えない国、四季折々が感じられる国、いっぱいいっぱい。
このエーテル国と同じくらい……ううん、それ以上に美しい街がいっぱいあるって本には書いてあったから…」



私とおなじ髪色と瞳をした人間たちが暮らしている国だって、きっとどこかにあるんだ。


魔法が使えるようになったら。
魔法と私も友達になれたなら。

その魔法を使って、知らない世界をたくさん見たい。


それが私の───…夢。



「……ハオ、なんかさ、わかる?この感じ」


「そーいうのに弱いよねお前って。まあ……手伝うよ俺も。アレフたちもだろ?」


「…うん」


「いらないいらない。僕がひとりで江架に魔法を渡すから」



【光】─ルークス─

【氷】─グラキエース─

【風】─ウェントゥス─


スイートルームのような広い教室に、まばゆい魔法たちが賑やかに散らばった。



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