不滅のユースティティア。




「ほら、水が揺れてるでしょ?それは江架にも魔力がある証。この水にも特殊な魔法を込めてる」



私にも一応としては、魔力は備わっている。

ただそれを自分の思うように使えず、表に形として出すこと、つまり開花ができないだけで。


それができて始めて、魔法使いと言える。



「………、」


「そのまま集中。身体中のエネルギー、つまりチャクラをコントロールするんだ」


「……っ、…あ…っ」



バシャッッ。

髪を通ってポタリポタリと滴る水滴。
……どこからどう見ても失敗。



「これで本当に魔力開花…するの…?」


「諦める?僕はこれで開花させたよ」


「……やる」


「よし、もう1回」



想像していたよりずっとずっと地味。

手から波紋を出すとか、物質を組み合わせるとか、そうではなかった。


まるで自分のなかの何かと、ずっと戦っているみたい。


バシャッ!!



「もう1回」



バシャッ───!



「ぜんぜんダメ」



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