不滅のユースティティア。
「江架。きみの魔力は…一般的なものと少し違うんだ」
「……ちが、う…?」
「うん。それを感じられるのはSクラスである僕たちくらいだろうけどね」
そんなこと分かってる。
ちがうなんて、みんなと私は違うなんて、言われなくても分かってるよ。
でも、言われたくなかった。
あなたにだけは、言われたくなかった。
「すごく…強大な何かで抑えられてる魔力を感じる。だから、なにが起きるか分からないってところはあるんだ。
夜巳さんに言ったとおり、僕は無理をさせるつもりはないんだよ」
「……今日はもう、寝る」
「江架…?」
「寝る…っ」
もう出て行って。
居候の身である私が言えたセリフじゃないけれど、つよく言い放った。
「…わかった」
「っ…」
ぽんぽんと、やさしく叩かれた頭。
「からだ冷やさないようにね」と、子供を扱うみたく言って、ルス先輩はバタンと重い扉を閉めて消えていった。