不滅のユースティティア。




「えっちゃん…?」



思わず手を止めてしまった、聞き慣れない呼び名。



「あ、ダメだった?これでもわりと考えて、やっと良さげなのが決まったんだよね昨日」


「……ガリ勉メガネじゃない…」


「ぶは…!…あ、やば」



吹き出したハオさん。

とつぜん広がったダークな魔力を感知して、すぐに「笑ってない笑ってない」と、ルス先輩に対して誤魔化す。



「えっちゃん…!」


「お。けっこうお気に召してくれた感じ」



えっちゃんえっちゃんって呼ばれたなら、気持ちよく振り返ることができそうだ。



「俺は…江架って呼ぶ」



どこか対抗しているのか、ムッとしながら混ざってきたのはアレフくんだった。


それも嬉しい。

みんなと違う自分の名前がずっと嫌いだったけれど、ちょっとだけ好きになれそうかも。


えっちゃん。
がんばろう、えっちゃん。



「……んー、惜しい感じはするんだよね。魔力が変化してるのは分かるし。ねえアレフ」


「うん。…がんばれ江架」



< 74 / 408 >

この作品をシェア

pagetop