不滅のユースティティア。




「……ルス先輩のほうが、きれい…だよ」


「そんなことない。江架の髪、目の色、僕はすごく好きだ」



そしてもう1度、綺麗だと、繰り返した。



「その童話に出てくるお姫さまみたいだって思ったよ。…初めて君を見たとき」



そう言われたからじゃない。

大嫌いだった自分の色を「綺麗」だと、「好き」だと言われたからじゃない。


ただただ、止まらなかった。



「江架、」


「っ…、う…ぅ、…っ」



落ちこぼれは、落ちこぼれ。
出来損ないは、出来損ない。

所詮、私といえばこんなもの。


どんなにSクラスの人間たちに見守られていたところで、私自身が変わることはできなかった。



「く…っ、うっ、うぅ…っ」



くやしい。
悔しい、くやしい、悔しい。


やれるんじゃないかって思った。

もしかしたら、きっと、開花することができるんじゃないかって。


いつもいつもいつもいつも、ばかみたいに信じて、みじめに願って。


でもやっぱりできないんだよ、できないの。



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