不滅のユースティティア。
泣かないでいいよ、
泣く必要なんかない。
そんなふうに言われたみたいだった。
「僕の母親は魔法使いじゃない。魔力を何も持っていなくて、言ってしまえば僕は魔法使いと普通の人間とのハーフ」
僕も12歳までは魔力開花しなくて、15歳まで自分の属性すら分からなかったんだよ───、
大きく開いた目の先に、穏やかに柔らかく見つめてくれる眼差しがあった。
「だから僕は君の気持ちが分かる。誰よりも…わかるから」
あ……だめ。
外しちゃ、だめ。
伸びてくる両手は、私に取り付けられた眼鏡に向かってくる。
ビリリ───ッ!!
「っ、…すごいな」
ルス先輩が縁に触れて私の顔から離そうとした瞬間、バチバチと強力な電流が湧き立った。
感じたことのない何かを初めて体感した、その表情。
魔法を扱う者の本来の姿や本能を見せられたみたいで、どこか見ている側にゾクリと恐怖を与えてもくる。
「っ、」
冷や汗と苦笑いを浮かべながらも、そっと外された眼鏡。