不滅のユースティティア。
「魔法は優しくて、ときに同じくらい残酷だ。でも……心以上に温かいのもまた、魔法なんだよ」
おでこを隠していた前髪が上げられて、近づいてくる影。
ふれたのは、柔らかすぎる初めての感触。
「…これもまた、ひとつの魔法」
癖のひとつない金髪碧眼。
白い肌、すらりと伸びる手足。
仕上げを彩るのは、キラキラと輝きを放ちつづける、垂れ下がったターコイズブルー色をしたピアス。
「わっ…!」
幻想的な光に包まれて見惚れてしまっている私の踵(かかと)が、ふわっと地面から離れた。
私の身体を持ち上げるように、両脇に挟まれた手。
いつだって瞳を伏せてしまう私に、この形を作られてしまえば茶色と碧眼はどうしたって合わさる。
「周りから貶されながらも一生懸命に頑張る江架が過去の自分に似てたから、ってのは確かにあったよ。
だから手助けしてあげたいって、僕も魔力開花した瞬間はすごく嬉しかったからね」